夏が来ると思い出す《うな重(松)》/掛川 甚八
2018年7月、『ap bank fes』(音楽フェス)に参加するため、静岡県掛川市を訪れた。
特にフェスの常連ではない。年々夏が熱く感じられる中で、夏に翻弄されるのではなく満喫したい、といった気持ちが高まり、数年ぶりに参加した。
補足:ap bank fesとは
(当時背景を知らずに、出演者に釣られて参加。のちに志の高い活動と知る)
ap bankは、音楽プロデューサーの小林武史と、Mr.Childrenの櫻井和寿に、坂本龍一氏を加えた3名が拠出した資金をもとに、2003年に設立されました。
(中略)設立のきっかけは、2002年に小林の呼びかけにより、専門家や識者を講師に迎えて行われていた、環境問題に関する勉強会でした。
(中略)自分たちのお金を環境や福祉など、自分たちの望む目的に生かしている「市民のためのバンク」の存在を知ります。また勉強会の講師のひとりだった非営利の市民団体、未来バンク事業組合理事長の田中優氏より、自分たちで「市民のためのバンク」をつくってみては、という提案を受けます。そして 2003年、環境プロジェクトに融資を行う組織として、ap bankが誕生したのです。
(中略)音楽を気持ちのよい場所で楽しみながら、環境問題境をより身近に、より前向きに考えることができる野外音楽イベント「ap bank fes」などのイベントを行っています。イベントの収益は、ap bankの融資原資、活動資金、環境をはじめとするさまざまなプロジェクトの支援や推進のための資金となります。
※ap bankの「ap」は「Artists' Power」および「Alternative Power」
"ap bank"HPより抜粋
一日券だったため、早朝から会場入りすることも出来た。だが目当ての出演者の出番までは時間がある。折角掛川まで行くからということで、地元のグルメを探す。炎天下での長丁場を乗り切る気合を入れるため、うなぎを選択。
自身が地方出身者のため、地方だからと思い11時過ぎにのんびり到着。予想外に行列が出来ていて驚く。一瞬躊躇したが、店外にうなぎを焼く香りがただよっており、つられてそのまま列に並んだ。
照りつける日差しとアスファルトの反射を感じながら、約3時間。やっとうなぎにありつけた。その時の喜びは今でも感覚が残っている。
うな重(竹) 2,800円
バランスの良いタレ、弾力のあるうなぎ
うなぎは蒸さずに焼く、いわゆる関西風の作り方。だけれども、パリッという食感ではなく、柔らかすぎずに弾力のある食感になっている。タレがまた甘すぎずしょっぱすぎずのいいバランスで、タレだけでもご飯が進む。ご飯はやや硬めの絶妙な炊き方で、タレに良く合う。
大正時代から続く養鰻業で、身が柔らかく脂の乗りもよいうなぎとして名高い「吉田の鰻」。うなぎ自体のクオリティも高く、さらに丁寧な仕事によって完成されたうな重。待ってでもぜひ堪能していただきたい。
所在地:掛川駅徒歩5分
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