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ANAHDの本気を感じるドローン実験 新たな事業の柱へ

※個人的に面白いと感じ、プレスを元に調査&作成した記事です。ブログ的ではないですが、記事がどこか何かにつながればと思い掲載しています。

■ANAHDやセブンら、ネットコンビニの注文商品をドローン配送する実証実験開始

ANAホールディングスは22日、「セブン-イレブンネットコンビニ」で注文された商品をドローンで配送するサービスの実証実験を行うと発表した。実証実験は、ANAHD、セブン-イレブン・ジャパン、商業用ドローンの製造販売などを手がけるACSLの3社共同で行う。ドローン配送は人口集中地区を含む郊外で実施する予定で、今後の本格運用に向けて実証を行うという。

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ANA公式サイト、共同プレスリリース記事より

 

実証実験は、東京都西多摩郡日の出町大久野付近のエリアで、2021年11月29日~12月19日まで(サービス提供は12月3日から)実施を予定している。実験では、ネットコンビニで注文された商品(日用品)をドローンに搭載。ドローンをセブン-イレブン日の出大久野店に設置した発着場から離陸させ、日の出町内に配置した配送先に即時に配送する。

ドローンの発着場には、既存店舗の駐車場を利用。駐車スペースを減らさないよう、カーポートを活用する。ドローンへの荷物搭載は、セブン-イレブンの店員が行う。商品の受け取り場所には、日の出町内の公園や病院など4カ所設置。受取人は、希望に応じていずれかの地点で荷物を受け取ることができる。配送料は一律110円で、注文者が負担する。

ANAHDは2016年からドローン事業を手がけており、本実証ではその実績を活かし、ドローンの遠隔運航・管理や配送管理システム、全体統括を担う。セブン-イレブンは注文管理や店舗運営などを、ACSLはドローン機器の提供と運航サポートを行う。ドローン上空飛行の高速通信(LTE)は、ドコモが提供する。

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同リリースより、ドローン飛行区間と4カ所の配送先のイメージ

 

本実証実験の背景には、2021年3月に閣議決定された航空法等の一部改正がある。その中では、ドローンなど無人航空機のレベル4飛行である「有人地帯上空での補助者なし目視外飛行」の実現が掲げられている。

これまで、人口が集中する地区での紐無し飛行や、視界から離れた飛行は原則不可とされ、行う場合は国土交通大臣の許可・承認が必要だった。改正では、機体認証や技能証明の制度を設け、それらを有するものは国交大臣の許可・承認を受けた上でレベル4飛行が可能になるという内容が盛り込まれた。政府はこの改正航空法の施行目標時期を、2022年度内目途としている。

また、国交省は同年4月、ドローンのレベル4飛行や空飛ぶクルマの事業開始(2023年目標)の実現を目指し、「次世代航空モビリティ企画室」を新設。22名を専従とし、専門の事務方として安全基準の検討をはじめ、各種実現に向けた準備に取組んでいる。

ANAHDら3社はそうした流れを踏まえ、本実証を開始。今後のレベル4飛行によるドローン配送の本格運用・ビジネス化を想定し、本実証実験に取組むという。

ANAHDは長崎県五島市の離島や、北海道稚内市で医薬品のドローン配送実験にも取り組んでおり、事業化に向けて注力している。

今回は東京都の人口集中地での実験ということで、遠隔地域や過疎地域だけでなく、郊外も照準に含められたことが伺える。国策として進められようとしている、スマートシティにも対応可能となる。

 

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