深いメッセージに別の意味で震える映画：「Us（アス）」／2019年アメリカ

「US（僕たちだ）。」

夏の休暇中、その家族（夫婦と姉弟の4人）は北カリフォルニア沿岸の別荘に遊びに来ていた。別荘に滞在中のある夜、自分達と同じ顔・同じ体格をした赤いつなぎの4人組が、突如別荘の敷地内に現れる。そして家に無理やり押し入り、執拗に命を狙ってくる。

母アデレードを中心に侵入者に対処・反撃していくも、アデレードと瓜二つの女に息子ジェイソンがさらわれる。ジェイソンはどこに？アデレードは迷わず、海沿いの「ミラーハウス」に向かう。実はそこは、幼い頃トラウマを負ったあの場所だった。

隠された真実・背景が明らかになっていく・・・。

本作、ジャンルとしてはホラー映画。

日頃ホラーを見ない方向けの見方としての、ご提案。ホラー好きな方へは、すみません、違うと思うのですっとばしていただければと。

おすすめの方法は、『事前にネタバレを読んでから見ること』。

ホラーをあまり見ない派としては、事前知識ない状態で襲われる・殺し合いするシーンが続くのは正直心臓がしんどい。ストーリーよりもそっちに耐えるのが鑑賞時のメインになってしまうため、なるべく避けてきた。

でも、この作品は広く深く見て欲しい。なぜなら、監督が書きたかったメッセージ、この事態が起きている背景、アメリカの現状（世界的にも同様の2局化された社会）を知っていただきたいから。

ネタバレ読んでから見るとか邪道、と思われた方、ごもっとも。ただ、張り巡らされた伏線や劇中のそれら（１１：１１、ウサギ、手をつないで列を作ることなど）が差し示す意味、など。

作中で出されているサインを意識して観た方が、より楽しめると感じたためのご提案と、ご容赦願いたい。

何度か見る想定で、一回目は普通に見て、そのあとネタバレを読んでから見直す、でもいいかと思う。

ちなみに、ネタバレ記事を書いている方は沢山おられるが、自分が読んだのは下記。皆さん考察が深くて、Usをより深く楽しむことができた（ありがとうございました！）。ご参考まで。

映画、本など。心動かされたこと。